ベンゼン環と芳香族化合物の基本
高校化学のメモ
13 Aug 2023 14 Jul 2016

ベンゼン環と芳香族化合物の基本

6 つの炭素が環状につながった物質をベンゼンという。ベンゼンの炭素間結合は単結合と二重結合で表すが、実際は単結合でも二重結合でもない。

上図では茶色が炭素、青色が水素。ベンゼンの炭素間結合は 6 つともすべて同じで、「単結合と二重結合の真ん中」である。一部の学校では、下図のように六角形と丸の組み合わせで表す場合もある。

大学入試では問題冊子の始めにベンゼンの書き方が指定されている場合が多い。問題を解く前にチェックしよう。当サイトではさらに簡略化してただの六角形で表すことがある。

また、ベンゼンの炭素についている水素は基本的に書かない

ベンゼンの炭素にくっついている水素は書かない。ただし「そこに水素があること」を明示したいときは書くときもある。

水素置換

ベンゼンについている水素は CH3 などに置換できる。ベンゼンとベンゼンの置換物を総称して芳香族化合物という。

例えば一つの水素が CH3 に置換されたものをトルエンという。

フェノールと安息香酸は有機化学の中心的物質である。一つの水素が置換された芳香族化合物は 6 つのグループがある。

上3つ(炭化水素、アミン、ニトロ)は中性、下3つ(フェノール類、カルボン酸、スルホン酸)は酸性。ただしアミンは弱塩基性。

中性(またはそれに近いもの)

  • 炭化水素
  • 芳香族アミン … ベンゼン環+アミノ基
  • ニトロ化合物 … ベンゼン環+硝酸

酸性

  • フェノール類
  • カルボン酸 … ベンゼン環+COOH
  • スルホン酸 … ベンゼン環+硫酸